二風谷ワークスとramgu

二風谷ワークスとramgu

二風谷ワークスとramgu

 2022年に二風谷ワークスを立ち上げて、最初に取り組んだのが、自社ブランド「ramgu(ラㇺグ)」の立ち上げと商品開発でした。ramguのブランドコンセプトは、アイヌの伝統工芸を次世代に残していくことです。アイヌの伝統的な手工芸である織物や刺繍、木彫といった技術は、北海道観光ブームの時代には、お土産品(木彫り熊など)として広く流通し、その中で技術が継承されてきました。しかし観光ブームが落ち着き、お土産品も売れにくくなった現在では、こうした手工芸だけで生計を立てる職人は年々減ってきています。二風谷でも、専業で活動している人は10人に満たないのではないかと思います。

 僕は、技術伝承というのは生活の中に組み込まれなければ続かないものだと考えています。現代社会では、木彫りや刺繍ができなくても生活は成り立ってしまいます。だからこそ、このまま伝統技術が途絶えてしまうことは、アイヌにとって大きな損失だと思っています。では、どうすれば継承できるのか。その答えは、やはり商売として成立し、きちんと収入になる仕組みをつくることだと僕は考えています。

 現在活躍している職人の多くは、個人名が評価され、職人というよりもアーティストとして活動しています。顧客も、リピーターや、アイヌの伝統的な道具や作品に価値を感じ、高価でも購入してくれる人たちが中心です。一方で、新しく職人を目指す若い世代にとっては、技術を学びながら生活していくことや、アーティストとして認められるまでに時間と経験が必要になることが、大きな壁になります。そこで、ramguの仕事が若手職人の生活を支え、経験を積み、将来的に独り立ちするための土台になればという思いで、このブランドを立ち上げました。

 ramguの立ち上げ当初から中心となって協力してくれているのが、岡本朋也さんです。

https://www.instagram.com/inuye_nepki/

彼は現在、ほぼ独り立ちできる段階まで成長し、コンテストでの入賞を重ね、「優秀工芸師」という重要な肩書きも手にしました。

 もう一人が平村太幹さんです。

https://www.instagram.com/daiki_hiramura/

彼はまだ専業ではありませんが、北海道アイヌ工芸展の一般工芸部門で最優秀賞を受賞するなど、着実に実力を伸ばしており、独立も時間の問題だと感じています。

 ramguは立ち上げ当初、クラウドファンディングによって資金を集めました。スタートアップとして資金が限られる中、多くの方々のご支援によって130万円以上の支援をいただき、実際に形にすることができました。

https://camp-fire.jp/projects/550030/view

 現在は商品が欠品することも多いのですが、僕はそれをむしろ前向きに捉えています。岡本さんも平村さんも、自分自身の木彫りの仕事が忙しくなり、ramguの仕事に十分な時間を割けない状況になってきているからです。それはつまり、彼らが独り立ちに近づいている証でもあります。

 これからも新しい若手職人が育ち、二風谷ワークスがramguというブランドを通して商品開発を行い、彼らの生活を少しでも支え、独り立ちへの橋渡しができる存在であり続けたいと思っています。それができれば、この活動はきっと意味のあるものになると信じています。

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アイヌ工芸を次世代へ残していく

私たち二風谷ワークスは北海道の平取町二風谷で、若手職人に継続的な仕事をつくり、代々受け継がれてきたアイヌの工芸を次世代へ残すというビジョンを掲げ、2022年3月にスタートした企業です。

二風谷に残るアイヌの伝統文化を多角的な視点で取り入れ、デザインや工芸を通じて、未来に繋がる新たな価値を創造する事が私たちの使命です。

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